木材の乾燥方法は大きく分けて人工乾燥と天然(自然)乾燥の二つに分類されます。
ウェルネストホーム九州の構造材は、” 天然乾燥木材 “です。
高温で強制的に乾燥させるため、乾燥時に大量の化石燃料(重油)が必要となります。
太陽と風(自然の力)を利用して乾燥させるため、環境に優しく、化石燃料の消費を削減します。(温暖な気候の九州南部は天然乾燥の最適地です。)
日本では古来より木造建築で建物は建造されてきました。
世界最古の木造建築としても有名な法隆寺は1000年以上も建ち続けています。
また私たちの身近にも、建造から数百年の木造の神社仏閣が数多く立ち並び親しみを与えてくれています。
しっかりと天然乾燥された木材は、こんなにも耐久性のある材料なのです。
法隆寺
東大寺
天然乾燥の方が良いのはわかっているが、乾燥させるにも時間がかかり、仕入れから販売まで2年かかるため、商売として成り立たないことから、通常は人工乾燥の木材を使用する会社が多いです。
私たちが住まいに使用する木材は、近くの山で温度や湿度の変化など、50年余り四季を経験し育った木を9月頃から2月頃までの「伐り旬」と言われる時期に伐り倒します。
その後、葉をつけたまま山で乾燥させる「葉付き乾燥」を3カ月ほど行い搬出、粗挽き製材して1年から2年の時間をかけてじっくりと乾燥させる「天然乾燥」を行っています。
なぜそんなに「てまひま」をかけるのか。 理由はひとつ、「住む人にとって、良いことだから」。
じっくりと天然乾燥させた木は、木が本来持ち合わせている性質を余すことなく発揮することができるので、香りも良く色艶があり、アメ色に経年変化をして味わいを増します。
立ち木を倒す伐採作業です。現代でも、資格を有する技能員が行っています。
伐採作業以外の、つかむ、揃える、切るなどの作業は、機械化されております。
100%国産材・天然乾燥の「森林認証の家」を普及させる木造住宅の建設を業とする組合員で構成される事業組合として、住宅に必要な木材や建材を供給するため、平成24年2月に設立し、平成24年7月に事業を開始しました。
独自の木材流通産直、天然乾燥材を標準仕様に!
近くの山の木で家づくり。
ウェルネストホーム九州は、地域材を使った家づくりにこだわります。 木材は、その土地の気候風土に適応しようと生き続けるため、家の柱や床材など、建築材料になり住まいになってからも適切な調湿効果を発揮し、住む人にとって心地よい暮らしを届けてくれます。
また地域の木を使うことは、運送の為の化石燃料のCO2削減をはじめ、林業や製材業など地域の産業や経済にも寄与することにつながります。
私たちは、このような理由から、近くの山の人吉・球磨の良木・良材をつかって「木の地産地消」をめざした住まいづくりにこだわります。
人吉・球磨地方
貯木場/湯前町
「葉付き乾燥(天然乾燥)」とは、葉の蒸散作用を利用して、自然の力でじっくり熟成、乾燥させる方法です。
木が本来持っている香り、色、艶の良さを失うことなく乾燥でき、強度も増します。また、虫に強く、腐りにくいといった特徴も残ります。
天然乾燥ストックヤード
南九州は九州最大の林産地で、”良い木材が多い”球磨郡多良木町に木材の乾燥センターをつくりました。
厳選された良木のみを仕入れ、保管倉庫にて天然乾燥を進めます。
多良木プレカット工場(敷地約2万m²)
[プレカット加工]
柱や梁など、用途別に工場にて加工が施され、継手、仕口など高精度の加工が行われます。
従来の手加工に比べて、約1.5倍の強度を実現しました。
天然乾燥は約2年余の歳月をかけて、本来もっている「チカラ」を引き出しています。
平成17年、私たちは住宅会社として九州初のSGEC認定を取得しました。 「SGEC(Sustainable Green Ecosystem Council)森林認証制度」とは、森林が適正に管理されていることを、中立的な第三者が客観的に評価し、社会に対してその価値を認定する制度です。 これは木材の産地を証明することが可能になったということ。 食品について敏感なように、住宅についても、同じように産地を明示することにより安心を提供することができるのです。
また、産地が明確な木材を使用することにより、”ウッドマイルズ(木造の輸送距離)”でも高い評価を受けています。
「地産地消」で近くの山の木を使う新産の住まいづくりは、環境負荷が少ない(=環境にやさしい)ということにつながるのです。 地域材を多く使用する新産の住まいは、木材の輸送過程で排出されるCO2を大幅に削減。一般的な住宅に比べて約7割の削減を実現することで、地球環境保全にもつながります。 環境にやさしい商品を提供することでお客様へ安心と品質を保証する”緑の循環”を実践し、人と森、山と町を結び、元気な循環型地域社会をつくっているのです。