いつの間にか気温が30度近く上がるようになり、夜もそろそろエアコンか扇風機がないと寝づらい季節になってまいりました。
生物系新人営業ことわたくし松田もこの季節は苦手でしてついつい体調を崩してしまいがち…。
皆様も是非体調管理にはお気をつけください。
さて、前回の記事ではシロアリが他にないような高度な食物繊維の分解能力を持つことと、その能力が共生している微生物由来ということを紹介させていただきました。
今回の記事ではその能力が最先端科学で注目されているということをご紹介させていただきます。
(今回と前回の記事はあくまでも閑話であり、シロアリという生物の特徴を紹介しているだけの内容になります。具体的なシロアリ対策や弊社のシロアリへの取り組みと言った内容とは異なりますのでご了承ください)
シロアリが地球を救う!?
最先端の科学と言っても様々な種類のものがありますが、シロアリが関わっているのはエネルギーの分野…中でも「バイオエネルギー」がシロアリ活躍の舞台です。
バイオエネルギーとは石油や石炭の代わりになるエネルギーで、サトウキビやトウモロコシといった植物を分解・精製して生み出したエタノールを用いて車やバイクを走らせることを目指すような取り組みになります。
このエタノールは植物が成長の過程で吸収した二酸化炭素をそのまま吐き出すだけなのでこれ以上地球をよごさないクリーンなエネルギーと言われています。
日本の反対側のブラジルでは実用化されていて、バイオエタノールとガソリンを混ぜた燃料で走る「フレックス車」が新車の役9割を占めているそうです。
そんなクリーンで地球にやさしいエネルギーですがいくつか問題もあるのです…。
前回の記事でも紹介させていただきましたが、食物繊維の分解はとても難しく難易度が高いので今の技術だとトウモロコシやサトウキビのように特定の作物に絞られてしまいます。
これらは農作物なので人が手を加える必要がでてきてしまいますし、さらに畑を作るための土地も必要になってきます。
世界中で使えるためには課題は多いのです。
そこで注目されているのがシロアリの高度な繊維分解能力です(正確に言えば共生している腸内細菌ですが)。
木の硬く丈夫な繊維も簡単に分解できてしまうこの力を用いて例えば雑草や木の廃材をエネルギー源に使えるようになったらどうでしょうか?
ガソリンの代わりにゴミや不要なものとして捨てられるだけの素材を使って車が走る時代が来れば、地球温暖化対策としてとても有効でクリーンなエネルギーと言えるでしょう。
もちろんまだ研究段階ですので現実のものになるかどうかはまだまだ先の話ではありますが、もし実現すればシロアリのおかげで地球温暖化に歯止めをかける将来が来るかもしれません。
いかがだったでしょうか?
知っているようで意外と知らないシロアリに関する豆知識でした。※住宅を建てる際のシロアリ対策は必須です。建物だけでなく生命にも危険が及びますので、万全のシロアリ対策をした上で建築されることを強くお勧めいたします。